初級 ウクレレで音を出してみよう ~フレットの押さえ方~(動画付き)
こんにちは。takaraです。
ウクレレ(と周辺グッズ)を買った、チューニングもした人。さて、やっと音が出せる状態になりました。弾いてみましょう。
ウクレレの奏(かな)で方は非常にシンプル。「フレットを押さえて弦を弾く」これだけです。それほど難しい技術は不要ですが、ちょっとした注意点もあります。
今回は、そのポイントを押えて、キレイな音が出せるようにするのが目標です。ほいじゃ、始めましょう。
そもそも、ウクレレの音程の変え方は?
まず前提として、ウクレレの音程の変え方を知っておきましょう。
ウクレレは、張られた弦の長さで音程を変える楽器。
開放弦で(フレットを何も押えないで)弾いたときの音は、チューニングの回で勉強した通り、4弦→1弦でソ・ド・ミ・ラですね。
ここから音程を変えようとする場合、フレットを押さえて弦の張りの長さを変えるわけです。
ポイントになるのは、フレットを押さえ方。正しい方法で押さえないと、音が歪んだり、ピッチが悪くなります。では詳しく紹介していきましょう。
フレットの押え方
そもそもフレットとは指板に施工されている金具で、ヘッドに近い方から1フレット、2フレット、3フレット…、というふうに数えます。
さっきから「フレットを押さえる」と言ってますが、細かい事いうと、「フレットとフレットの間の指板を押さえる」ですね。
なので、例えば「2フレットを押さえなさい」の場合、1フレットと2フレットの間を押さえて、ブリッジと2フレットで弦が張られた状態にする訳です。
ポイントは次の3点で…、
・フレット自体に触らない
・指定のフレットから離れたところを押さえない
・指板に対して垂直に押さえる
です。
何言ってるかよくわかんないと思うので、詳しく説明します。文字を読むのがめんどくさい人は、下の方にある参考動画を見てください。
フレット自体に触らない
まず、フレット自体に触れはいけません。弦の振幅を妨げてしまいます。
イラストで説明するとこんな感じ。ウクレレを構えて上から見下ろした時のイメージ図です。(サウスポーの人は逆向き)
簡単に言うと、輪ゴムをビョーンとはじいて揺れているところに、何かモノを当てる、みたいな感じですね。
せっかく弦を弾いても、フレットを押さえている指自体がその振幅を止めてしまうので、音が消えたり歪んだりします。ダメでしょ? なので、フレットに指は触れないことです。これ大事。
指定のフレットから離れたとこを押さえない
これは、例をあげて説明した方がわかりやすいかもしれません。
例えば「2フレットを押さえてね」という指示があった場合、1フレットと2フレットの間を押さえますよねぇ。
で、フレット自体に触れてはいけないので、「2フレットから離れた1フレット寄りの場所を押さえよう」ってなったとしますよねぇ。これがダメです。まぁ、ダメというよりは音が歪みやすいんですよ。
「フレットを押さえる」というのは、言い換えると「弦の片端を指定フレットの位置で固定する作業」です。固定するために使う力が、固定位置から離れれば離れるほど、固定位置にかかる力は弱くなってしまいます。
なので、フレットから離れた位置で指板を押さえてしまうと、フレットに弦を固定する力が不足して、弦自体がズレて音がビビる(歪む)んですね。こういう事です。
という訳で、指板を押さえる位置は、「指定のフレットには触らず、かつなるべく近い位置で押える」のが良いです。
「えぇ、細かっ…、めんどっ…」と思ったあなた。救いがあります。
ウクレレはそもそも小さい楽器なので、フレットの間も短いです。よほど離れた場所を押さえない限りは、音は歪みません。
なので、「フレット自体に触らない」だけ注意すれば、フレットまでの距離はそこまで意識する必要はありません。とは言え、気には留めておきましょう。
指板に対して垂直に押さえる
フレットの押え方の最後の注意点です。押える力は、指板に対して垂直にかけましょう。下の図はネックの断面図だと思ってください。
勘違いしやすいんですが、「指板に対して指を斜めに当てちゃダメ」ということではありません。斜めに当てても弦を押す力が指板に垂直にかかればOKです。
斜め下から、あるいは斜め上から押さえてしまうと、弦が上下にズレがちになります。
すると、弦は不必要に引っ張られてテンション(張りの強さ)が高くなるので、ピッチ(音程)が上がってしまいます。
コレが意外とやってしまうんですねぇ。「ちゃんと信頼できる良い楽器を買った、チューニングも正しくやった、でもピッチが合わない」というときは、大体これが原因です。
ウクレレって指板が狭いので、特にコードを押さえる時は指板が指でミチミチになります。そうなると、指たちは行き場が無いので、フレットを押えたときに弦を上へ下へと引っ張ってしまうんですよ。
解決方法ズバリは2つ。
指の配置を工夫して頑張る
とにかく頑張って、指板が指でミチミチな状態でも弦が上下にずれないように、指をさらにミチミチにするんです。
どの弦をどの指で押さえるか、を工夫すると意外とイケます。ほら頑張って!ミチミチ!
指板の大きいサイズに変える
ウクレレのサイズが大きいほど、指板の面積、フレット間のスペースは広くなります。ソプラノがキツい人はコンサート、コンサートでもきつい人はテナーにサイズアップしましょう。
「指はキツいけど、ボディーの小さいのが好きなんです」という欲張りな人、安心してください。ソプラノサイズのボディーにコンサートサイズのネックがついたロングネックソプラノ、なんていう製品もあります。
ちなみに、僕はボディーもネックも小さいのが好き、かつ、指ぽっちゃり人間なので、ミチミチを気合でカバーしてます。でも正直やっぱりピッチは悪くなりますね…。まだまだ気合が足りません。
さて、以上のポイントを動画でも解説しておきましょう。参考にしてください。
弦をはじき方
フレットを押さえたら後は弦を弾(はじ)くだけです。さぁ、弾(はじ)いてください…。
弦を弾くことを「ピッキング」言いますが、これにはいろいろなやり方があります。親指の腹で弾く、人差し指の爪側で弾く、人差し指の腹で弾く、等々…。これらは別の機会に紹介していきましょう。
今回注意することは一つ、「バチンバチンはじかない」これだけです。
フレットを押さえて、単音なら「ポーン」、和音なら「ポロポロポローン」という歪みの無い音が鳴ればOKです。
まとめ
さて、今回はウクレレの音の出し方でした。いつまでこんなまどろっこしい説明が続くのか…。そりゃ僕も、さっさと曲紹介とかコード紹介とかしたいですよ。でも基本事項は大事ですからね。
長文お疲れ様でした。次は音階だのコードだの、もうちょっと楽しい内容にしますから…。
ではウクレレラバーの皆さん、さようなら。