[ウクレレボサノバ講座]第4回。ポイントを押さえてバチーダを完成させよう
こんにちは。takaraです。
まさか4回まで続くとは…の、「ウクレレボサノバ講座」です。ネタを小出しにしながら回数を稼いでいるだけの様に見えなくもないですが、ほら一気に頭に入れると疲れてしまいますからね。ね…。
さて、第2回からしつこく続いているバチーダ(ボサ弾き)のいろいろですが、今回は具体的なリズムパターンを一挙紹介します。演奏時のポイントも、あらためておさらいしましょう。今回のコンテンツまで習得すれば、一般に流通しているコード譜を使って、自分でなんとなくボサ演奏ができるようになります。
では始めましょう。
ウクレレでボサノバ。バチーダのポイントをおさらい
第2回のおさらいになりますが、ここでバチーダのポイントをもう一度確認しておきましょう。ポイントは2点。
・コードチェンジ前の裏拍はチェンジ後のコードにする
・ピッキングは、弦をつまんで引っ張るのではなく、弦に添えた指をひねる
では詳しく解説していきます。
コードチェンジ前の裏拍はチェンジ後のコード
バチーダで人差し指・中指・薬指が担うのはタンボリンパート。とても複雑なリズムを刻みます。いわゆるシンコペーションという技法で、拍の強弱の位置を変えたり、タイで拍をつないだりして、リズムに不規則な変化を与えることができます。
そのパターン、無限大。良いですね、実に可能性を感じる技法です。シンコペーション。シンコペーション、シンコペーションて繰り返し言ってるだけで、なんか楽しい気持ちになります。(なりません)
バチーダでは、このタンボリンパートをただピッキングで再現するだけでなく、ハーモニーもあわせて変化を与えることで、独特の雰囲気を出す訳です。
ポイントは、コードチェンジがある箇所
バチーダでは、コードチェンジの直前に裏拍のピッキングがある場合、チェンジ後のコードを前倒しで弾きます。言葉で説明すると分かりづらいので資料の出番です。
バチーダ リズムのポイント
一見、やこしいテクニックに思えますが、実際やってみるとむしろ裏拍はコードチェンジを前倒した方が弾きやすい事に気付くでしょう。まあ、一度やってみてください。前倒さずに弾けっていわれる方が難しいですから。
ピッキングは引っ張らないで指をひねるだけ
これは人によってクセもあると思いますが、「引っ張って弾く」はいけません。ピッキングする手の配置の性格上、「何かをつまんで持ち上げる」ようなイメージになりますが、弦を引っ張らないようにしましょう。
コツは、親指をヘッド側、その他の指をブリッジ側になるように、位置を若干ずらして配置すること。ずらし加減は自分にあう位置を探してください。
そして、「引っ張って弾く」ではなく、「配置した指をひねり合わせて弦をなでる」ように弾きます。
このポイントを意識して練習を続ければ、自然にできるようになります。頑張って!
ここまでのポイントは第2回でも動画で紹介しています。参考にどうぞ。
ウクレレでボサノバ。バチーダのリズムパターンいろいろ
バチーダには無限のリズムパターンがある、と言いましたが、本当にいろいろあります。逆にここまで紹介したポイントを抑えてタンボリンパートをいじれば、なんでもバチーダになるっしょ、ていうくらいです。新種のポケモンを見つけるノリで、いろいろ試してみるのも面白いと思います。
とはいえ、ある程度のお決まりパターンは知っておきたいところ。なので、いろんなボサ音源を聞き漁った経験をもとに、「あーあるある、あるよねー」ていうパターンをまとめて紹介しましょう。
バチーダのパターン例
実際にやるとこんな感じ、という参考動画もどうぞ。
資料では、あくまで親指のスルドパートを1、2拍で弾く場合を紹介してあります。演奏者によっては、ここからさらにスルドを入れる位置にもシンコペーションを効かせて複雑化させていきます。
スルド(ベース)パートについては、ミスチョイスをすると違和感満載になるので、注意しましょう。いろんなブラジル音楽が体になじむまで、親指のリズムはあまりいじらないことをお勧めします。
しかし、それにしてもバチーダ、無限大。ジョアン・ジルベルトもすごい事を考えたものです。やっぱ偉大なミュージシャンだったんだなぁ…。
まとめ
以上、バチーダで演奏するときのポイント最終章でした。ポイントをもう一度おさらいすると次の通り。
・コードチェンジ前の裏拍はチェンジ後のコードにする
・ピッキングは、弦をつまんで引っ張るのではなく、弦に添えた指をひねる
ここまでできれば、ウクレレでボサ弾きができる人、と言っても良いと思います。面白みのない講座に耐え、ここまで真剣に読んでくれた皆さん。ありがとうございます。次回はついに、曲を弾いてみようのコーナーです。期待せずに待っていてください。
では、ウクレレラバー、ボサノバラバーの皆さん、さようなら。