[番外編]第2回_ウクレレ弾き語りで伴奏を豊かにする方法 テンションノートを使うには?


こんにちは。takaraです。

さて、[番外編]ウクレレ弾き語りで伴奏を豊かにする方法(僕なりの)、の第2回です。

初回は、凝った伴奏をするための前提になる考え方「バンド演奏に近づけるには」という話をしました。

で今回から、具体的に何すればいいの? のコーナーで、まずは「テンションノートを積極的に使う方法」。

上の記事にも書きましたけど、バンド演奏のハーモニーは結構複雑です。

そりゃ当たり前で、ベースやギター、キーボード、ホーン隊、コーラスなど、様々なパートで曲のハーモニーを作ってるからです。

なので、それらの音をなるだけ入れ込むには、テンションノートを使わないと無理なケースが多い。

特にポップスやジャズでは、楽譜集に書いてあるコードをそのまま弾いても、あんまり原曲の雰囲気は出ません。

ゆる~く楽しむウクレレブログ、などという副題を付けて始めたこのブログですが、このあたりから全然ゆる~くなくなります。

音楽理論アレルギーの人にとっては、結構重めの記事なので、ちょっとだけ覚悟を決めて読んでください。

まぁ、僕自身が音楽理論アレルギーで、これまでずーっと「感・経験・気合」の3Kでやってきた人間です。

なのでなるべく簡単に、理論知らなくてもこれだけ読んどけばそこそこイケるように説明するつもりです。

ちなみに、「取り急ぎテンションコードの押さえ方だけ知りたい」という人は、記事後半の「テンションコードへの派生。どうやるの?」を見て下さい。

自分でテンションを探して、ハーモニーを作れるようになりたい人は、最初から読むのをオススメします。

では始めましょう。

テンションノートとは? 最低限の知識を持っておこう

そもそもテンションノートってなぁに? という話で、意外とこれを正しく理解できてる人は少ないんじゃないかなぁ…。

「テンション=緊張」ですから、テンションノートはコードの雰囲気に緊張感を持たせる付加音、と言っても良いでしょう。

まず、コード(和音)ってのは解りますよね。複数の音程を同時に鳴らした音で、音楽はコレでハーモニーを作るわけです。

で、コード(和音)はざっくり次のように分けられます。

三和音 : ルート音(1度)、3度、5度の3音で構成される基本コード ※「トライアド」と言う
四和音 : 三和音に加えて、7度(や6度)を足した4音で構成される付加和音 ※「セブンスコード」とか言う
五和音 : 四和音に加えて、2度、4度、6度を足したもの ※これが「テンションコード」

◯度っていうのがそもそも解らない人もいると思います。がこの記事では、複雑な音楽理論を説明するつもりはありません。

「ルート音を1度としたとき、任意の音がルートからどれだけ離れているか」によって、その音が〇度と呼ばれるか決まっている」、という事だけ、一応知っておいてください。

話を戻すと、五和音以上に付加される音が「テンションノート」と呼ばれ、付加されたコードは「テンションコード」になります。

なので、テンションノートは2度、4度、6度の3つ

ちなみに、テンションノート意外の音は「コード・トーン」と言います。これに対し、テンションノート=「ノン・コード・トーン」と言ったりもします。

コードのハーモニーは、構成音が3つ(三和音)から4つ(四和音)、5つ(五和音)と増えるにつれて、複雑になっていきます。

次の図に、メジャー系(明るい雰囲気)・マイナー系(暗い雰囲気)のそれぞれで、コード派生例を示します。実際に弾いて、響きを確認してみて下さい。

・A(三和音)→Amaj7(四和音)→Amaj79(五和音)テンションコード
・Am(三和音)→Am7(四和音)→Am79(五和音)テンションコード

どうでしょう? 三和音は単純でわかりやすい響き、構成音が増えるに従って複雑な印象(豊か)に変わるのがわかりますかね?。

三和音を純粋無垢な幼児期だとすると、四和音はアイデンティティが確立され、人生の面白さを知り始める思春期~青年期。

五和音は、そこに知識や経験が蓄積されて選択肢の幅も広がり、個々人のクセも強くなった中高年世代、みたいな感じです。

というわけで、テンションコードを使うとハーモニーが豊かになる、という感覚は大体理解できたと思います。

ちなみに、ちょっと知ってる人は、この時点でいろいろ言いたいことがあると思います。例えば…、

・6度は四和音と五和音の両方に書いてるじゃん?
・2度は9度、4度は11度、6度は13度って言う時もあるでしょ?
・sus4は4度を使うけど三和音に入るっしょ?
・などなど…

みたいな…。

でも、今回はその説明は省略します。僕の方法はそこをちゃんと知らなくても、とりあえず出来るので。

コードの◯度。どこに何度があるかだけ知っておこう

テンションノート、テンションコードがざっくり理解できた所で、◯度の説明です。

◯度の場所が分かんないと、付加しようと思ってもできませんからね。

ただ、ここでも音楽理論は語りません。ウクレレの場合は力技で十分対応できます。

あ、あと安心してもらうために言っておくと、この見出しの内容は覚える必要ありません。

先々、自分でテンションコードを研究するための知識だと思って、読んでください。

ちなみに今回紹介する方法は、「Low-Gチューニング、かつルート音を3弦または4弦に配置する」という前提で説明します。

そうすると、3弦、4弦のそれぞれにルートを置いた時、〇度の音はそれぞれ次の図のよう配置されます。

さらに各◯度は、半音上げたり下げたりすることで、頭に「完全」、「長」、「短」、「増」、「減」などの文字が付きます。この文字の意味はとりあえずわからなくてOKです。

( )で書いたものがテンションノート、その他はコード・トーンになる音です。

そして、これら「〇度」の音は記号化され、コードネームに反映されます。

なので、コードネームは「どの音を使って和音を構成すればいいか解る設計図のようなもの」と理解するといいでしょう。

で、上で「増◯度」だの「短◯度」だの書いたものを記号化すると、こんな感じ。( )で書いたものがテンションノート。

一つ面倒くさい話なんですが、2度、4度、6度のテンションノートは、コードネームに表記される時は「2→9、4→11、6→13」と読み替えられます。

この話をすると長くなるので、今回は説明を省略しますが、「テンションノートの表記って、元数字から7足されてるのね」と思ってください。

ちなみに6度は、四和音の構成音としても使われるので、もしコードネームに「◯6」と書いてある場合は、テンションではありません。(13て書かれてるときはテンションノート扱い)

で、各音程はコードネーム上で次の表のように表記されます。

でそもそも、ウクレレの指板の音程は下図のようになっている。これでルートの場所は決まりです。

以上から、任意のテンションコードに対して毎回ポジショニングを覚えなくても、コードの押える場所は自分で見つけられるし、テンションノートの場所もわかる、というわけです。

テンションノート。どうやって付加するの?

ここまでで、テンションノートがコードネーム上どのように記載されるか、ウクレレでどのフレットを指すのか解りましたかね。

で、テンションノートをどうやってコードに入れ込むのか、という話です。

そもそもウクレレは弦が4つしかありません。イコール、同時に4つしか音が出せない。てことは五和音は弾けないじゃん? と思ってしまいます。

まぁ、半分正解で半分間違いです。正確に言うとウクレレで五和音の構成音全てを同時に弾くことは無理

なので、「ウクレレでテンションノートを付加する作業=テンションノート意外の音を削る作業」というケースがあります。

例で説明したほうが早いです。実際にウクレレの指板で考えてみましょう。赤字が押さえるフレットです。

例えば、Aというコードを例にあげます。これは、1度・長3度・完全5度で構成されるトライアド。

で、メジャーセブンス「maj7」を足してAmaj7にします。1度・長3度・完全5度+長7度の四和音になりますね。ここまでは4音全部鳴らせます、オッケーオッケー。

じゃぁ、さらにテンションノート長2度(長9度)を足してAmaj79にしたい。「おや、音5つ全部は弾けない、どっか削る?」というわけです。

で、リストラ対象を決めるんですけど、そもそも長2度(長9度)の音をテンションノートに入れるのが目的です。これを削ったら本末転倒。

そうすると必然的に、1弦は2度(9度)、4弦は1度(ルート)が充てられる。ここから2弦・3弦を奪い合う椅子取りゲームが始まります。

リストラ候補になるのは、長3度、完全5度、長7度。この中から希望退職者を募ります。

すると、次の3パターンのポジショニングのどれかを選ぶと、実現できることが解ります。

◼3度カットパターン

◼5度カットパターン

◼7度カットパターン

これは正解の無い世界なので、どれを選ぶかはハーモニーの好みやポジショニングの簡単さで選べばOK。

まぁ余計な事言うと、音楽のジャンルやカバーするアーティストの傾向、曲のどこで使われているか、などによって、より良い選択方法があると言えばあるんですが、どれも間違いではありません。

ただ今回は、弾き語りの伴奏を豊かにする方法、なので、基本的に1度(ルート音)は外さないでください。ベースパート無くなっちゃいますからね。

テンションコードへの派生。どうやるの?

最後に、どうやってテンションコードに派生させるか、という話です。

ここまでの方法で、自力でテンションノートを入れ込んでテンションコードを作ることはできますが、面倒くさいですよねぇ。そう、面倒くさいんですよ、この作業。

なので、最初から何のコードがどのテンションコードに派生するか、ポジショニングを含めて紹介しておきます。

実は三和音から派生可能なコードは大体決まってます。

なので、よっぽどマニアックな使い方を求めない限り、次に紹介する表に基づいて派生させていけば、何かしらハマります。

ダウンロードして、A3くらいで印刷して見てください。

ちなみに、音楽理論上は「そんなテンションコード無いんじゃん?」という解釈のグレーなものも載せてあります。

ただ、実際にそのコードが使われる作品があるのも事実なので、使用感優先で作ってみました。

あとは、「楽譜集などに記載されているコードから、表に基づいて右方向に派生させたテンションコードを弾いてみる→変だったらやめる・または派生先を変えてみる」のトライアンドエラーを繰り返しましょう。

もちろん、ガッチガチの音楽理論を学べば、最初から正しい派生先が選べるんですけどね。でもめちゃめちゃ面倒くさいですよ、その勉強。

正直、その勉強に時間かけるくらいなら、試してミスっての繰り返しの方が圧倒的に速いです。そして経験的に音感も身につきます。

あと、理論を勉強してから実践するよりも、実践してある程度実になってから「自分がやってる事って、理論的にはどういう事なんだろう」というスタンスで勉強したほうが理解も速い。

なんか、勉強したくない奴の言い訳みたいになってますが、音楽に関してはその傾向って大きいんじゃないかなぁ…。

まとめ

というわけで、バンド演奏の雰囲気に近づけるための手段、その一「テンションノートの使い方」。

今回は、難しい理論を知らなくても、とりあえず使えるように紹介しました。

なんとなく解りました? 解んない? とりあえずやってみて下さい。バンバンやって感を身に着けたほうが早いです。

書いててふと思ったんですけど、きちんと理論を理解したい人向けに、ウクレレで学ぶコード理論特集を別で組もうかなぁ…。いつになるやら…。

あ、そうそう、次回は伴奏にベースパートを入れる方法について紹介する予定です。

では、ウクレレラバーの皆さんさようなら。