[番外編]第1回_ウクレレ弾き語りで伴奏を豊かにする方法 (考え方・前提条件・概要)
こんにちは。takaraです。
ウクレレもずいぶん日本に浸透しましたね。
他のどの楽器よりも、演奏人口の伸び率は高いんじゃないでしょうか。(特に一般人の人)
ウクレレ関連のSNSを見ると、本当にいろんな楽しみ方をしている人がいます。
弾き語りやソロ演奏はもちろん、ルーパーを使って一人でバンドみたいな事をする人。エレキウクレレでゲーム音楽を再現する人など、様々です。
いろんな人たちが隠し持ってる「型にはまらない楽しみ方」をシェアしていったら、もっとウクレレ界は楽しくなるんじゃないか…。
と、最近そんなことを考えていたら、「takaraがやってる弾き語りの伴奏って、どうやってるんですか?」というコメントを頂きました。
こんなずぶの素人の演奏に興味を持ってくれる人がいる。嬉しいですね。
そこで「もっとウクレレのいろんな楽しみ方を見つけてほしい」という想いの元、特集を企画しました。
名付けて、「[番外編]ウクレレ弾き語りで伴奏を豊かにする方法(僕なりの)」です。
あらためて自分の演奏方法をまとめたら、ものすごいボリュームになったので、記事を分けてシリーズで紹介することにします。
「番外編」としたのは、別に教則本に載ってるわけでも、正式な方法ってわけでもない、完全オリジナルコンテンツだからです。
なので、「これやったせいで下手になった」、とか「先生に怒られた」とか言わないでね。そこは免責ってことね。
で、第1回は、伴奏を豊かにするための考え方、前提条件、ポイント概要、です。
伴奏を豊かにするには…? ウクレレ1本でどこまでバンドを再現するか
まず、僕がやってることですが、簡単に言うと「ウクレレ1本でなるべくバンドのサウンドに近づける」というものです。
例えば、16ビートのゆったりした曲を僕がやるとこんな感じ。
原曲はイモ欽トリオの「ハイスクールララバイ(細野晴臣作)」。
これを、Little Creaturesという日本のバンドがカバーしたアレンジが超かっこよかったので、ウクレレで弾き語ったものです。
アップルミュージックに無かったので、元ネタのリンクを貼れませんでした。興味のある人はCDか何か買って聞いてみてください。
ちなみにYoutubeに、Little Creaturesのハイスクールララバイが上がってましたが、不法アップロードの可能性があるのでリンクはやめときます。
検索、ご視聴は自己責任で…。
で話を戻すと、この弾き語りで僕がやってるのは、次のポイント。
・テンションノートを積極的に使う
・なるべくベースパートを入れる
・ドラムやベースのリズムをストロークで再現する
やる曲によって、もし可能であれば次のポイントも追加します。
・曲の印象的なメロディーや、繰り返しのメロディー(リフ)を入れる
・その他(思い出したら追加します)
ウクレレ1本の場合、これらのポイントを完全に満足させるのは無理です。(だったらバンド組めば?って話になります)
各ポイントのトレードオフのバランスを見ながら、全体最適で良いところに落とす、という事になる。
なので、曲が何ビートなのか、曲のどの部分でどの楽器の音が際立っているか、などを考えながら調整していくわけです。
てことで、以降やり方説明。
前提条件はLow-G、かつルート音を低音に配置すること
まず、前提条件として、ウクレレのチューニングはLow-Gにしておきます。
下の記事でも書いてますが、High-Gと比べてLow-Gは、低音域に圧倒的なアドバンテージがあるからです。
次に、コードのルート音(例:Am7の場合「A」の音)が低音(3弦または4弦)に配置されるポジショニングを選びます。
これは、バンドのベースパートがルート音を基本にしてベースラインを展開するからです。
Low-Gにしていくら低音域が広がっても、そこにベース音を表現できなければ意味がありませんからね。
この二つをできるようにして、事前準備完了です。
どうやってバンド演奏に寄せるのか。「ポイント」の概要説明
さて、続いて「ポイント」の説明です。
冒頭でも言いましたが、いざ書き出すと、とても1記事では収まらないボリュームでした。
なので、回を分けて少しづつ説明していきたいと思います。
ただ「ざっくり解れば良い、あとは自分でやる」、という人のために、今回は概要だけ一気に紹介します。
テンションノートを積極的に使う
ウクレレのコード本の多くは、最低限のコードネームしか載ってません。
初心者のとっかかりやすさ、という意味では大事な配慮なんですが、原曲のハーモニーの再現性は当然低くなります。
バンド演奏って、ベースやギターはもちろん、キーボード、ホーン隊、コーラスなど、様々な音で曲のハーモニーを作ってますよねぇ。
それらの音を表現するには、テンションノートを使わないと無理。
最低でも6、7、maj7を使った4和音。できれば9、11(sus4)。欲を言うと♭9、#9、♭13(6)、13(6)なども活用して、ハーモニーの再現性を高めましょう。
なるべくベースパートを入れる
個人的に、バンドのベースパートは伴奏の要だと思っています。
仮にある曲で、バンドのパートのどれか一つだけ流すとします。
ベースパートだけを流した場合と、ベース以外のパートだけを流した場合、どちらが伴奏として成立しやすいか?
人によっても感じ方は変わるでしょうけど、多くの曲の場合はベースの方が伴奏としては成立すると、僕は思っています。
車で音楽を聞いていて低音が聞こえづらいと、曲の伴奏の雰囲気って掴みにくくなりますよねぇ。そういう事です。
まぁ、「ベースパートだけあれば良い」と言うつもりはなくて、ベースパートは伴奏を形作る意味で大きく貢献している、という事が言いたい訳です。
なので、ウクレレ1本だとしても、できる範囲でベースラインを含ませる。
やり方は、ベースラインを耳コピして(もしくはそれっぽく作って)コードストロークの隙間に入れ込む、というもの。
ちょっとだけ言うと、次の手を使います。
・コードの5度の音を使う
・コードが切り替わるちょっと前に次のコードのルート音に着地するようにベースラインを入れる
まぁ、これが結構難しい。
ただ、音楽理論をそこまで知らなくても、ちょっとした仕組みがわかれば、あとはトライアンドエラーでなんとか出来ます。
詳しくは別回で…。
ドラムやベースのリズムをストロークで再現する
続いてリズムです。
僕は、音楽の重要な構成要素は「メロディー(旋律)」、「ハーモニー(和音)」、「リズム(拍子)」、だと思ってます。(歌ものの場合は詩も入るけど)
弾き語りの場合、「メロディー」を歌が主に担当するので、それはまぁOK。(伴奏にも重要なメロディーがあるケースもあるけど…)
「ハーモニー」は、前の見出しまでで紹介した方法で頑張る。で、問題は「リズム」です。
「リズム」と聞いてぱっと連想するパートは、ドラムです。
もちろん他の楽器もリズムを出してるんですが、全ての楽器が出しているリズムを表現することなんて無理。
そして、やっぱ多くの人が一番わかりやすくリズムを感じるのは、なんだかんだ言ってもドラム。
なので、「一番はドラム、次にベース、その他楽器は成り行き」って感じで、バンドの各楽器が出しているリズムをストロークに反映させます。
そのためには、ドラムがやってる事を簡単に知っておく必要があります。
ウクレレ弾き語りにある程度反映できるドラムの重要パートは、次の3つ。
・バスドラム(足で踏んでる大太鼓)
・スネア(拍子の重要なアクセントになる小太鼓)
・ハイハット(細かいビートを刻むシンバル)
まぁ、ドラムセットには他にもいろいろ叩くモノがあるんですが、あくまで「ウクレレ弾き語りに入れ込めそうな…」という前提です。
まずこの3つのパートを、ストロークに反映するわけです。
これも、ここでは説明しきれないので、詳細は別回で…。
その他のポイント
ここまで紹介した以外に、「曲の印象的なメロディーを入れる」、とか「リフを入れる」があります。
これは書いた通りで、曲中に入ってる特徴のあるメロディーを伴奏の合間に入れ込んだり、コードの音に反映する、という事です。
単純にフレーズをコピーして、頑張ってコードの合間に入れたり、コードと同時に弾いたり、という作業になります。
ちょっと場合の数がありすぎて、現時点でうまくパターン化して説明できませんが、例えばこんなやつです。(下手くそですが…)
参考動画 → 恋 / 星野源 間奏のギターをウクレレで弾くやり方
ウクレレソロにアレンジする作業に似ているので、この特集で紹介するか、「ウクレレソロアレンジのやり方」で別特集を組むか考え中です。
まとめ
以上、第1回「ウクレレ弾き語りで伴奏を豊かにする方法(僕なりの)」でした。
文字ばっか、しかも長文、さらに具体的な方法が書いてない、という三重苦の記事になりましたが、導入なので許してください。
次回からは、「ポイント」を個別に詳しく説明していきます。
ちなみに次回は「テンションノートの選び方」です。(予定は未定)
では、ウクレレラバーの皆さん、さようなら。