[番外編]第3回_ウクレレ弾き語りで伴奏を豊かにする方法 ベースラインを伴奏に入れ込むには?


こんにちは。takaraです。

[番外編]ウクレレ弾き語りで伴奏を豊かにする方法(僕なりの)、も第3回になりました。

このコーナーは、一言でいうと「ウクレレ1本にどんだけバンド演奏の要素を入れるか」という話。

で今回は、「ベースラインをコード弾きにどうやって入れていくか」です。

内容は次の通り。

・コード弾きと平行してベースラインを入れるタイミング
・ベースラインの音の選び方

例によって今回も重い記事になりますが、ウクレレ演奏の選択肢の一つになれば、と思って書きます。

なるべく解りやすく書くつもりですが、難しい人は「ふーん、そんな話もあるのね」くらいで見て下さい。

では、始めます。

ベースラインを入れるタイミング

曲を聞いていると、四六時中忙しく動いているベースパートですが、ウクレレに入れ込む場合、ベースラインを全部そのまま再現することはそもそも無理です。

効果的な場所を選んで、ハーモニーや伴奏の厚みを損なわないように使う必要があります。

そこで、僕が一番意識しているポイントは次の通り。

・コードの切り替わりの1拍目
・次のコードに切り替わる直前の1拍
・その他、ドラムのリズムパターンによって追加する

の3本です。「さぁて、来週のサザエさんはぁ?」みたいですね。

はい…。それぞれ説明していきます。

コードの切り替わりの1拍目

これは簡単ですね。

この特集の前提条件は、「Low-Gチューニングかつルートが4弦または3弦に配置されたポジショニングで、コードを弾く」ということでした。

で、低音パートのベースは基本的にルート音を最重要音として、ラインを展開するパートです。

というわけで、前提条件を守って何かしらのリズムで弾くだけで、必然的に「コード切り替わりの1拍目でコードを弾く」=「ベース音(ルート音)を入れる」という事になります。

コツは普通にストラムするのではなく、若干ルート音を強調させること。

単にルート音(3弦ルートの場合は4弦の5度の音も一緒に)に主に指が命中するように意識して弾くと、ちょっとだけ強調できます。

どっちかっつーと、ルート音以外の音を控えめにする感じですかね。

ちなみに、親指でストラムしたほうがよりベース入ってるっぽいニュアンスになります。

これで、コード切り替わり目の1拍目は、ハーモニーも鳴ってて結構ベースっぽさもあるような雰囲気が出せます。僅かですけどね。

次のコードに切り替わる直前の数拍

続いて、次のコードに切り替わる直前の1拍を使ってベースを入れる、という話。これはちょっと結構難しいかもしれません。

まず、ベースラインの作る時、「ターゲット・ノート(以降「ターゲット」)」、「アプローチ・ノート(以降「アプローチ」)」という考え方があります。

「ターゲット=目標」、「アプローチ=接近」、ですね。

これは、何か目標(ターゲット)となる音と場所を定めて、それに接近(アプローチ)するような音を選んでラインを作っていく、という方法。

完全にベースだけの場合、細かなターゲットとアプローチを繰り返して、ラインが出来上がるわけですが、ウクレレのコード弾きの合間を狙うことになるので、ずーっとベースパートだけ弾いてるわけに行きません。

そこで、何をターゲット(目標)にするかというと、次のコードのルート音。で、アプローチ(接近)は次のコードに向かう前の直近に設定します

すると、前見出しで説明した、コードの切り替わり1拍目はベース(ルート音)を入れる、というのがありますから、アプローチだけを考えてベースラインを入れればOKになります。

例を上げて説明していきましょう。仮に、8ビートで次のようなコード進行を弾くとします。

Em7 → A7 → Dmaj7 → B7

よくある8ビートストラムパターンで弾くと、こんな感じですね。

で、この8ビートパターンを次の図に示しました。するとコードが切り替わる直前はだいたい◯で囲んだあたりです。

何拍分をベースラインに使うか、は入れるラインだったり、曲のリズムなどに左右されますが、1~1.5拍分くらい。

それ以上の拍数をベースラインに使ってしまうと、和音で弾く部分が減って、伴奏の音圧が小さくなってしまうからです。

ものは試しで、上記の進行でベースパートを入れてみましょう。

実際に弾いてみると、こんな感じ。

16ビートで適当なストラムパターンにした例もやってみましょう。

やってみるとこんな感じ。

ちなみに、たまに一小節にコードチェンジがバンバンあるようなケースがありますが、この時は欲張らずにコード切り替わりの頭だけを意識すればOKです。(アプローチ入れると忙しくなりすぎて、ハーモニーが崩れる

事例を上げるときりが無いので、このあたりにしておきますが、だいたいイメージは持ってもらえたと思います。

「具体的にこんなケースは?、この曲のこの部分をやるとどうなる?」的な質問があれば、気軽にメッセージ下さい。僕なりの例で回答します。

その他、ドラムのリズムパターンによって追加する

切り替わりの1拍目、切り替わり直前のアプローチだけでも十分ですが、一応参考程度に紹介しておきます。

ベースパートのリズムって、ドラムのリズムパターンと連動しているケースが結構あるんですねぇ。

そう意識して何か曲を聞いてみてください。特にポップスでは「あーほんとだ」と感じる曲がたくさんあると思います。

で、ドラムの何に連動しているか、というと「バスドラム(足で踏んでドン・ドン鳴らすやつ)」です。

例えば、16ビートで次のようなリズムパターンがあったとします。

ドツツツ・タツツド・ツツドツ・タツツツ

この「ド」で表現している部分がバスドラム。ここにベース音(ルート音)を強めに合わせに行きます。

コード進行はさっきの例を使います。

やってみるとこんな感じ。

前の見出しで紹介した16ビートとは、また雰囲気が変わったのがわかりますかね。

という感じに、曲のドラムパターンをうまく利用して、ルート音だけベースラインとして強調する方法でした。

ベースラインの音の選び方

さて、ベースラインを入れる場所は概ね理解してもらえたでしょうか。

で、「入れるタイミングはわかったけど、どの音を弾いたら良いの?」のコーナーです。

ここまで話しといて言うのもアレですが、僕はベーシストじゃないので、あまりしっかり説明できません。

なので、経験論に基づいたざっくりした説明になります。

僕は、前述のベースを入れるタイミングによって、使う音を次のように分けてます。

◼コードの切り替わり1拍目(ターゲット・ノートの場合)
・コードのルート音(1度) ※コードの5度の音を一緒に弾いてもそこそこOK

◼次コードに切り替わる直前の数拍(アプローチ・ノートの場合)
・コードのルート音(1度) ※コードの5度の音を一緒に弾いてもそこそこOK
・コードの構成音 ※特に5度はおすすめ
・その他、経過音

ということで、それぞれ説明していきます。

コードのルート音(1度)

これは簡単ですね。ルート音はベースパートが一番弾かなきゃいけない音。

逆に言うと、最悪このルート音だけ弾いていれば、楽曲のクオリティーはさて置き、ベースパートとしてはとりあえず成立します。

なので、分数コード(B♭m7/B、とかB♭m7onBみたいな表記のやつ)など特別な指示がない場合、コードの切り替わり1拍目は、基本的にこのルート(1度)を使うのが一番自然です。

ちなみに、ウクレレのコードの場合、3弦ルートにすると最低音の4弦に5度が配置されるポジショニングが多数あります。(注:Low-G前提

僕のオススメしているポジショニングは、ほぼそうなっています。

でこの時は、わざわざ4弦を弾かないようにストロークする必要はありません。3弦でルート音が鳴ってれば、合わせて4弦の5度が鳴っていても、ハーモニーにそこまで影響は出ません。

コードの構成音 ※特に5度

コードの構成音っていうのは、前回の記事で説明した1度、3度、5度、7度、その他テンションノートですね。

アプローチに使うベースラインに、これらコードの構成音を使うと、コードのハーモニーはまず崩れません。

コードの構成音はどこ?という人は、前回の記事をもう一度見てみて下さい。

もちろん、どの音をどういう順番に並べるかによって、「あーベースラインぽい」となるか「ただ構成音を単音でばらして弾いてるだけじゃん」となるか、はあります。

自分でいろいろ試してみて、より良いラインを目指すのが良いでしょう。

もし、「頑張ってやってみよう」という人。とっかかりやすいのは5度の音です。

5度は、ベースラインを展開する際にルート音の次くらいにキモになる音だと言ってもいいでしょう。

例えばボサノバのように、基本ベースパートは1度と5度しか使ってない、といったジャンルもあるくらいです。

感の身についてないうちは、ルートと5度だけでも結構遊べると思います。

その他経過音

経過音(=パッシングノート)は簡単に言うと、コードの構成音以外の音をライン中に入れ込んだ音です。

本来、そのコードが鳴っている時に「ポーン」と鳴らすと、不協和音になるはずの音であっても、ラインの途中にうまく入れ込むことで、逆にベースラインが自然に聞こえる、という…。

個人的には、ベースライン作りで一番センスを求められる方法だと思っています。

これは本当に、実際いろんな曲を聞いて、自分でマネしてみて、感を身に着けていくのが良い気がします。

めんどくさそうに感じますが、方法論を学んでそれを再現するよりも、その方が速いです。

 

以上、いろいろ説明しましたが、はじめのうちはルート音以外の音を無理に入れる必要はありません。

ルート音をベースパートだと意識して弾けるようになってきたら、次は5度の音を使ってみる、そしてその他構成音を使ってみる。

感が身についてきて、物足りなくなったり、「ここは絶対イケるっしょ」と自身がある時は、経過音もちょっと使ってみる。少しずつ、少しずつです。

実際説明した内容の音がどれに当たるかというと、こんな感じ。

さっき紹介したドラムのリズムパターンも入れ込んでやってみました。ゆっくりでいいので試しに弾いてみてください。

まとめ

いやぁ、お疲れさまでした。大変ですよ。でも面白そうでしょ?

ほんとに少し工夫する所から始めれば良いとおもいます。弾き語りの場合は、これに加えて歌も歌わないといけないですからね。最初からそんな凝った事できませんから。

まずは普段なにげなく弾いているコードのルート音を、ベースパートだと意識して弾くこと。

次に、通常のストラムパターンの合間にルートや5度を強調したストラムを入れて、ベースライン感を出すこと。

ここまで出来ると、ただ普通にストラムするより、劇的に雰囲気が変わります。そして楽しいはず。

そうなると、欲が出てきて「もっとベースパートを入れてみよう」となるかもしれない。

そうしたら、その他の構成音や経過音も使って、ウクレレ1本なのにベースパートがいるみたいにラインを工夫してみましょう。

この方法は、ポップスはもちろん、ジャズやボサノバなど幅広い音楽のジャンルに活かせる方法です。いつものストラムに飽きてきた人。ぜひ試しにやってみて下さい。

次回は、ドラムのリズムをストラミングに反映させる方法です。

では、ウクレレラバーの皆さん、さようなら。